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長寿リスク回避のためのショートテニス

長寿のリスクとは

 平成29年簡易生命表(厚生労働省)によると、昭和22年生まれ(現在72歳)の日本人の平均寿命は男性50歳、女性54歳です。その人達と同年代で現在70歳の日本人の平均余命は男性15年、女性20年ですから、男性の寿命は85歳、女性は90歳となります。72年前に想定していた平均寿命を男女とも約35年も上回る長寿社会の到来です。

 しかし、少子高齢化のスピードが速すぎ社会保障制度が対応できていないため、我々は長寿のリスクに直面しています。長寿のリスクとは所得不足のリスク、疾病・要介護のリスク、友人や知人の数が減ることによる孤独化のリスクのことです。

スポーツと健康への投資とは

 長寿のリスクに備えるには、自らの健康に投資することが不可欠です。健康であれば、やりたいことが出来る時間の総量を増やすことができます。投資とは、将来のより大きな便益を得るために、現在の便益を犠牲にする行為です。スポーツによる健康への投資の優れた点は、現在の便益を犠牲することなく楽しくスポーツを行うだけで、健康の維持・増進という将来の便益を獲得できることです。

 人の体力は、25歳から30歳くらいをピークに毎年0.5%から1.0%ほど低下していきます。このため健康を維持するには継続的な投資が必要です。

スポーツ種目別実施率比較.png
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百歳まで元気でプレーするための秘訣とは

 米国スポーツ医学会は超高齢者研究からの知見を踏まえ、長寿者に共通する特徴として
定期的に体を動かすこと、前向きの気持ちを維持すること、社会的なつながりを維持することの3要因を挙げており、これを健康的なライフスタイル要因と呼んでいます。スポーツを行えば健康的なライフスタイルの実践が可能になります。

限定的な運動・スポーツ種目の選択肢とは

 1回30分以上の運動を週2日以上、1年以上継続している人を運動習慣がある人といいます。運動スポーツ実施率から運動習慣のある人の割合をみると、50歳代46.1%、60歳代63.0%、70歳代以上65.9%と年齢層が上がるにつれて高まる傾向にあります(健康体力づくり事業団2009)。

 しかし、実施率10%以上の種目数は50歳代~70歳代では20歳代~40歳代の半分以下である3~5種目に減少します。スポーツの種目別実施率を年齢層別にみると、70歳代以上になるとサイクリング、登山、ジョギングなどの実施率が大きく低下し、散歩やウォーキング、軽い体操、ゴルフなど運動強度が4.5メッツ以下で一人でも行える運動に偏る傾向となります。シニアが長期にわたり実践できる運動・スポーツ種目の選択肢は限定的です。

スポーツ種目別運動強度.png
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シニアに適したスポーツとは

 長寿社会開発センター(1993)は、シニアに適したスポーツとして次のような特徴をあげています。

  1. ルールがわかりやすいこと

  2. 技術的に入りやすくすぐに楽しめること

  3. 技術的・作戦的に奥行きがあり、上達の喜びが得られること

  4. 基本的には個人型の種目で仲間とともに楽しめること

  5. 運動強度があまり強くないこと

などです。

 ショートテニスはこれらの条件を満たすスポーツの一つです。
 

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長期にわたって実践できる運動種目の選択肢には限りがある.jpg
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